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0821 TrendForce:AIデータセンターにおける液冷普及率、2025年に30%超へ

  • Guest
  • 8月29日
  • 読了時間: 2分

TrendForceの最新調査によれば、2025年に予定されているNVIDIA GB200 NVL72ラックサーバーの導入は、AIデータセンターのアップグレードを加速させ、液冷技術の採用をパイロット段階から大規模展開へと押し上げるとされる。AIデータセンターにおける液冷の普及率は、2024年の14%から2025年には33%へ急伸し、その後も拡大が続く見通しである。


TrendForceは、AIサーバーに搭載されるGPUやASICチップの消費電力が急増している点を指摘している。例えば、NVIDIAのGB200/GB300 NVL72システムのラック単位TDPは130〜140kWに達し、従来の空冷システムの限界を大幅に超えている。このため、初期段階では液冷から空冷へと熱を逃がす「液冷-空冷(L2A)」技術が採用されている。


短期的には既存データセンターのインフラ制約や水循環システムの制限により、L2Aが主流の移行期ソリューションとなる見込みである。しかし2025年以降に次世代データセンターが稼働を開始し、AIチップの消費電力およびシステム密度がさらに上昇するにつれ、効率性と安定性に優れる「液冷-液冷(L2L)」方式が2027年頃から急速に普及し、長期的にはL2Aを置き換えると予測されている。


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さらにTrendForceは、液冷の普及により冷却モジュール、熱交換システムおよび関連部材の需要が急拡大している点を強調している。直接接触による熱交換の中核部品であるコールドプレートは、Cooler Master、AVC、BOYD、Aurasが供給しており、このうちBOYDを除く3社は東南アジアでの液冷生産能力を拡充し、米国CSP顧客の旺盛な需要に応えている。


また、冷媒分配ユニット(CDU)は熱移送と冷媒循環を担う中核モジュールであり、サイドカー型とインロー型に分類される。市場ではサイドカー型が主流であり、Delta電子がリードしている。一方、インロー型はVertivおよびBOYDが中心供給者となっており、高密度AIラック向けに適した冷却性能を有している。


加えて、液冷システムにおける重要部品であるクイックディスコネクト(QD)は、気密性・耐圧性・信頼性を確保するため不可欠である。NVIDIA GB200プロジェクトにおいては、CPC、Parker Hannifin、Danfoss、Staubliといった国際的リーダー企業が、認証実績および高付加価値アプリケーションでの知見に基づき先行的な優位性を獲得している。


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