0912 HVDCがAIデータセンター電源供給を変革 ― UPSとBBUは補完関係へ移行
- Guest
- 9月12日
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世界的な人工知能(AI)の潮流は、AIサーバーおよびAIデータセンターのハードウェア需要を押し上げるのみならず、その膨大な電力消費を背景に、高電圧直流(HVDC)が次世代の主流電源方式として注目を集めています。この変革は、電力網、重電メーカー、電源装置メーカーの参入を加速させる一方で、技術力と資本力の壁が新たな淘汰をもたらすと予測されています。
生成AIや大規模モデルの学習が急速に進展するなか、1ラックあたりのAIサーバー消費電力は従来の数十kWから数百kWへと急増し、さらにはメガワット級(MW)に迫る勢いです。従来の供電アーキテクチャは、多層変換による制約や損失により限界が見え始めています。
供給網関係者によれば、供給電圧を±400V、さらには800Vへ引き上げることで、電力変換段数を削減し電流を抑制できるほか、NVIDIAの試算では効率を最大約5%改善できるとされています。GoogleもOCPフォーラムで、±400VDCアーキテクチャの採用によりさらに約3%の効率改善が可能であり、配線材や母線コストの削減効果も得られると発表しています。
業界全体としては、HVDCの導入は単なる電圧レベルの引き上げにとどまらず、「電力網からチップまで」を包括する電源供給革命であると認識されています。
Eaton電気東アジア地区副総裁兼ゼネラルマネージャーの厳慶和氏は、従来型では交流電力がデータセンターに導入される際、多段階のAC/DC変換を経て損失が蓄積する一方で、新世代のアーキテクチャでは分層集中型の設計を採用すると説明します。ラック側では「サイドカー」と呼ばれる電源キャビネットが商用ACを±400VDCに整流し、安定供給を実現。さらに上流の中圧配電層では、中圧固体変圧器(MVSST)がMVACとMVDC間の高効率変換と電気的絶縁を担い、直流集電、蓄電、再生可能エネルギーとの統合も可能にします。
サイドカーは標準化された±400VDCを供給し、MVSSTは配電層でエンド・ツー・エンドの効率とエネルギー統合能力を高めます。その結果、演算ラックは計算処理に専念できる高効率電源構造が実現します。
また、台達電Deltaは「Grid-to-Chip」ソリューションを提案しており、固体変圧器を電源チェーンに導入。電網から取り込んだ中圧交流を、高圧直流バスおよび高周波パワーモジュールを介して直流に変換し、そのままサーバーの電源モジュールを経てGPU/CPUチップに直接供給するという包括的なアプローチを展開しています。
感謝以下続。。。HVDC翻轉AI資料中心供電鏈 UPS與BBU邁向互補並存 Digitimes

