0917 国科会第17回委員会、シリコンフォトニクスおよびバイオ医薬産業のイノベーションに焦点サプライチェーンを統合しAIシリコンフォトニクス国家チームを結成、スマートリーダーシップの新たな契機を共創
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- 9月18日
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発表日:2025年9月17日
国科会第17回委員会における報告
國家科學及技術委員會(國科會)は本日(17日)、第17回委員会を開催し、経済部より「シリコンフォトニクス研究開発成果と今後の計画」が報告され、台湾におけるシリコンフォトニクスの戦略・現況・展望が示された。また衛生福利部は「バイオテクノロジーと医薬を融合した健康台湾の共創」を報告し、生医産業における五大戦略の成果と将来展望を提示した。
シリコンフォトニクス革命始動 ― AI高速伝送時代への挑戦
AIアプリケーションの加速に伴い、データセンターにおいて高速伝送および低消費電力への需要が高まりつつあり、世界のシリコンフォトニクス市場は2030年までに1,000億米ドルを突破すると予測される。台湾は半導体分野に優位性を有する一方で、光チップ設計、高速パッケージング、検証環境、重要材料において技術的・産業的な空白が存在しており、AI時代に求められる高速光電統合を支えるには課題が残されている。
このため、政府は「AI新十大建設」を推進し、経済部と国科会が連携して研究開発・人材育成、研究開発環境整備、供給網自立化の三大方針を掲げ、シリコンフォトニクス技術の戦略的布石を開始した。法人と産業資源を統合し、設計・製造・検証の三大能力構築を推進するとともに、SEMIシリコンフォトニクス産業連盟と協力し、150社超の企業を結集して台湾の競争力を全面的に強化し、AI時代における確固たる基盤を築く。
政府主導による技術突破 ― 2028年に世界リーダーを目指す
経済部は2024年より「A+企業補助計画」を通じ、法人と協力し、茂徳Mosel、世界先進Vanguard、聯発科Mediatek、穩懋Winsemi、上詮FOCIなどの企業に対して光チップ設計、レーザー製程、高速IC開発を支援している。さらに学術・研究機関の光コンピューティングや光通信の研究開発参画を促進し、国際水準を先導する高速シリコンフォトニクス検証ラボを建設している。同ラボは単一チャネル400Gbps、総伝送量409.6Tbpsの光電統合技術に対応し、国内企業の検証コスト・時間を60%以上削減できる見込みである。また、材料および装置開発への企業参加を奨励し、需給両者の共同提案を推進することで研究開発の空白を補い、台湾がグローバルAIインフラ基盤において存在感を確立することを目指す。
国科会主任委員の呉誠文氏は、シリコンフォトニクス技術は高性能計算および高速通信の基盤であり、データ処理速度とエネルギー効率を大幅に向上させるものであると述べた。同技術は「AI新十大建設」における重要課題の一つであり、大統領もその戦略的重要性を繰り返し強調している。今後も各部会が協力して開発を推進し、世界水準の検証プラットフォーム構築を加速するとともに、材料および装置の自主開発を強化し、政策支援を活用して産業の欠落を補い、台湾の国際競争力を共に築いていく方針である。
政策主導 ― 健康台湾の新たなビジョン
衛生福利部は「Healthy Taiwan for All」をビジョンに掲げ、政策支援、法規指導、技術リーダーシップ、マーケティング拡張、資源投入の五大戦略を提唱し、健全な生医イノベーション環境の構築を推進している。さらに、医療環境の最適化、人材育成、スマートヘルスケア、持続可能な発展に注力し、医療システムの強化を図っている。
また、健康ビッグデータ活用、規制改善、新薬・医療機器の上市加速、国際協力の拡大を進め、産学研医の連携を深化させている。主要計画として「健康台湾深耕計画」では5年間で489億元を投資し、また「百億がん新薬基金」を創設するなど、「国民の健康、国家の強さ、世界からの台湾への支持」というビジョンの実現を目指している。
国科会主任委員の呉誠文氏は、生医・医薬および健康ケア技術は国家の発展と国民福祉に直結する重点領域であると強調した。近年、精密医療、デジタルヘルス、再生医療といった新興技術が成熟しつつあり、医療サービスモデルの革新と産業成長の新たな原動力をもたらしている。今後も重要技術の研究開発を推進し、臨床検証や規制支援を強化することで、イノベーション成果の実用化を加速し、国際競争力を創出することが必要であると述べた。

