0930 OpenAI、将来のGPU需要を100億個規模と予測 ― 個人単位で専用GPUを保有する時代へ
- Guest
- 10月1日
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OpenAIとNVIDIAが近時打ち出した大規模な投資・協業計画は、資金循環の過熱やAIバブル懸念を呼び起こしている。株主価値の向上を目的とするのは当然ながら、これら大企業の最終的な狙いが何であるのかについては、現時点では明確な結論を下すことは難しい。
その一方で、OpenAIのグレッグ・ブロックマン社長が描く「エージェント型AI(Agentic AI)が人間の睡眠中も絶え間なく稼働し続ける」という将来像は、こうした巨額投資の背後にある論理を一定程度説明するものと考えられる。
Tom’s Hardwareが29日に報じたところによれば、OpenAIのグレッグ・ブロックマン社長は、サム・アルトマンCEOおよびNVIDIAのジェンセン・フアンCEOと共にCNBCのインタビューに応じ、将来「人間が眠っている間にも自動的に作業を行うAIエージェント」が登場するだろうと述べた。そして、地球上のすべての人が専用のGPUを一つずつ保有する時代が到来すると予測した。
ブロックマン氏はさらに、このような未来を実現するためには、世界全体で100億個のGPU、もしくはそれに相当する計算能力が必要になると大胆に見通した。現状の産業全体の算力は「三桁(three orders of magnitude)」不足していると指摘し、真に「常時接続・常時稼働(always-on, always-working)」するAIを達成するには100億個規模のGPUが不可欠であり、これは現在の世界人口約82億人を上回る水準であると強調した。同氏は、世界が「計算能力により駆動される経済」へと進むことを確信している。
アルトマン氏は、OpenAIとNVIDIAの協業規模は「人類を月へ送り込んだアポロ計画をも凌駕する」と表現し、将来のAIは日常生活に溶け込む「スーパー・ブレイン(superbrain)」のような存在になるとの見解を示した。
これらの発言は一見誇張と捉えられる可能性もある。しかし、Microsoftの共同創業者であるビル・ゲイツ氏も1990年代初頭に「将来は一家に一台どころか、机ごとに一台のコンピュータが置かれるようになる」と予測していた。当時は荒唐無稽と嘲笑されたが、今日では誰もがポケットにコンピュータを持ち歩く時代となっている。

