1001 OpenAI アルトマンCEO、極秘に鴻海Foxconn・台積電TSMCを訪問 ― 「Stargate」計画および自社AI半導体生産計画を協議
- Guest
- 10月1日
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業界関係者によれば、OpenAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)は昨日(30日)、極めて低調に来台し、鴻海(2317)および台積電(TSMC)を訪問した模様である。
この訪問においては、鴻海とは米国のAI大型インフラ計画「Stargate(星際之門)」に関する協力の詳細について意見交換を行い、また台積電とは自社AI半導体の試作投入など、極めて重要な議題について協議したと伝えられている。
これに対し、台積電は昨日コメントを差し控え、鴻海も同様に回答を行わなかった。
なお、アルトマン氏の来台は今回が初めてではないが、米国で「Stargate」計画が急速に進展し、さらに米国商務長官ルトニク氏が「米台の半導体生産能力を五分五分にする」と発言する中で、再び台湾を訪れたことは、台湾が世界におけるAIおよび半導体発展においていかに重要な地位を占めているかを改めて浮き彫りにしている。 消息筋によれば、OpenAIはトランプ政権が推進する「Stargate(星際之門)」計画における中核企業であり、鴻海(Hon Hai)は同計画における最大のAIサーバー供給業者である。今回、アルトマンCEOが来台し鴻海を訪問したのは、Stargate計画におけるAIインフラの具体的な協力内容を協議することが主目的であったとされる。
Stargate計画では、米国に新たに5か所のデータセンター建設が計画されており、そのうち3か所はオラクル(Oracle)と共同で建設が進められている。オラクル向けAIサーバーの最大供給業者が鴻海であることから、アルトマン氏にとっては十分なAIサーバー供給能力を確保することが不可欠である。
一方、残る2か所についてはOpenAIがソフトバンクと共同で開発する予定であり、オハイオ州ロードスタウンおよびテキサス州ミラムに建設される。計画では18か月以内の完成を目指しており、これはソフトバンクがStargate計画に参画する最初のプロジェクトとなる。
加えて、鴻海はソフトバンクのデータセンター事業における重要な協力パートナーでもある。過去にはソフトバンクの孫正義会長が極秘裏に来台し、鴻海の劉揚偉董事長と会談した事例もある。今回、アルトマン氏が鴻海を訪問したことは、同社がStargate計画において極めて重要な役割を担っていることを改めて示すものである。
さらに、OpenAIは独自開発によるAI半導体の開発を積極的に進めている。先般には、BroadcomがOpenAI向けにカスタム設計したAI専用チップ(ASIC)を、台積電(TSMC)にて試作投入するとの報道もあった。量産は2026年を目標としており、NVIDIAへの依存度を低減する狙いがある。加えて、OpenAIはGoogle親会社AlphabetでAIチップ設計を手掛けた数十名の技術者を招聘し、自社設計チップの開発を進めており、同様に台積電での製造を計画している。
サプライチェーン関係者の分析によれば、OpenAIは2026年に自社AIチップの量産を計画しているものの、設計データをファウンドリに送付して試作を開始するだけで数千万ドル規模の費用を要し、さらに製造プロセスには約半年を必要とする。急ぎの場合は追加費用で短縮も可能だが、不具合が発生すれば再度の試作が必要となり、時間とコストが一層増大する。現在、OpenAIはすでに初期の開発段階を乗り越えており、試作チップは主に推論モデル向けに限定的に展開されている。学習モデルには未対応だが、量産段階に入れば演算性能の大幅な向上が見込まれている。


