1006 Wolfspeed:着実な成果で前進
- Guest
- 10月8日
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この1年ほど、Wolfspeed(ウルフスピード)は残念ながら好ましくない理由でニュースの見出しを飾ってきた。近年の報道では、同社が抱える巨額の負債、連邦破産法第11章(チャプター11)適用申請、および世界的なSiC市場の需要鈍化に焦点が当てられ、拡大した生産能力を十分に活かせない状況が指摘されている。これらの強烈な逆風により、同社は大規模な人員削減を余儀なくされ、株価も急落を続ける苦境に陥っていた。
しかし、ここ数週間でWolfspeedはその流れを変えつつある。
転機となっているのは、いくつかの前向きなプレスリリースの発表である。ひとつは、財務再構築プロセスの完了を伝えるもので、同社がチャプター11の保護下から脱し、債務を大幅に削減することに成功したことを明らかにした。この取り組みは確かに好材料ではあるものの、既存株主には極めて厳しい決断であったことも事実である。
もうひとつは、同社が誇る200mm SiC基板およびエピウエハー技術を広く外部に開放する方針を示したものであり、今後の事業再生と市場信頼回復に向けた重要なステップとみられている。
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同社の200mmフォーマットに関しては、基板製造がノースカロライナ州ダーラムの旧来工場で行われており、**SiC MOSFETおよびショットキーバリアダイオード(SBD)**の製造は、ニューヨーク州モホークバレーのデバイス工場で実施されている。
Wolfspeedは現在、世界最大の200mm SiC基板消費企業であり、600V、1200V、1700VクラスのSiC MOSFETおよびショットキーバリアダイオードの製造にこれらの基板を使用している。このため、生産された基板の大部分は社内向けチップ製造に充てられているのは当然のことである。
しかし同社のBalkas氏は次のように述べている。
「私たちはすでに十分な生産量を確保しており、外部顧客への出荷拡大を本格的に開始できる段階に来ている。」

