1021 NVIDIA、冷却技術に「マイクロチャネル液冷プレート」導入か──台湾勢の二大陣営が競争激化
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- 10月21日
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AIサーバーの冷却需要が高まる中、業界ではNVIDIAが新たな冷却技術の導入を進めているとの見方が広がっている。従来の「マイクロチャネルリッド(MCL)」に加え、「マイクロチャネルコールドプレート(MCCP)」の採用も検討されており、いずれも液冷方式による熱対策である。これにより、「AIサーバー全面液冷化時代」の到来が現実味を帯び、台湾の主要冷却メーカー間で技術競争が激化するとみられている。
業界関係者によると、MCLもMCCPも「マイクロチャネル」技術を用いて液冷効率を高める点は共通しているが、設計や製造方法は異なる。MCLは既存のリッドに微細な流路をエッチング加工して形成し、従来のコールドプレートを不要とする。一方、MCCPは既存のコールドプレート構造をベースに、内部の流路幅を狭めて熱源との接触面積を拡大し、冷却性能を向上させる方式である。
具体的には、一般的なコールドプレートの流路幅が約150μmであるのに対し、MCCPでは80〜100μmにまで微細化されており、これにより放熱性能が最大2倍に向上する可能性があるという。
MCLとMCCPの採用は、それぞれ異なるサプライチェーン構造にも影響する。MCLはリッド側からのアプローチで、健策(Jentech)を中心に、双鴻(Auras)や一銓(i-chiun)などが技術を保有する。一方、MCCPはコールドプレート設計をベースとするため、奇鋐(AVC)、Cooler Master、双鴻(Auras)などが主要プレイヤーとして位置づけられている。
NVIDIAが最終的にMCLとMCCPのどちらを採用するかについては、業界内で見解が分かれている。主な理由は、次世代GPU「Vera Rubin」が2026年後半に登場予定であり、その前段階として2026年第1四半期にTSMCでテープアウト(量産前試作)を行う見込みであるためである。これにより、冷却設計の最終選定は、今後の評価・試験段階で決まるとみられている。現時点では、NVIDIAは複数のパートナー企業と共同で設計検証を進めている段階にある。
業界関係者によれば、MCLは半導体封止(パッケージング)工程に深く関わるため、製造・評価ともに高難度である。しかし、それがNVIDIAにとって採用不可能という意味ではない。現実的なシナリオとしては、2026年登場予定の「Vera Rubin」には既存Cold Plate設計を踏襲するMCCPが先行採用され、2027年に登場予定の「Vera Rubin Ultra」からMCLが本格導入される可能性が高いとみられている。
感謝以下続。。。Digi NVIDIA散熱擬導入「微通道液冷板」? 台系兩大陣營競爭浮現

