1104 Rigaku、台湾技術センター開設で「Lab to Fab」戦略を加速 ― 半導体計測の世界的リーダーとして成長強化へ
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- 2025年11月8日
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X線分析技術の世界的リーダーである日商Rigakuは、台湾に子会社および技術センターを開設した。1951年創業のRigakuは、日本初のX線回折装置メーカーとして発展し、現在136カ国で事業を展開、売上の70%以上を海外で占める。
RigakuグループCEOの川上潤氏は、台湾拠点をアジアの中核拠点とし、半導体製程制御分野を中心に「実験室から晶圓廠へ(Lab to Fab)」の戦略を推進すると述べた。X線光源、光学素子、検出器などの主要部品は日本・米国・東欧の工場で自社生産されており、山梨工場ではフラッグシップ製品を富士山を望む環境下で製造している。
台湾技術センターは、顧客支援効率と品質向上を目的とし、クリーンルームや実機設備を備え、GAAプロセスや次世代トランジスタ構造に対応した試験・共同開発が可能。顧客の試料を持ち込み、科学者と協働で新しい解析技術を開発できる。
Rigakuは半導体X線計測市場で40%の世界シェアを保持し、今後も年間10%成長を維持しつつ、2027年に売上1,200億円の達成を目標としている。特に台湾の主要半導体メーカー・装置サプライヤとの連携強化により、グローバルでのリーダーシップを確固たるものにする方針である。
【推定・分析】
台湾進出は、Rigakuが半導体分野で「研究から量産」への橋渡しを担う技術企業としての地位を確立するための布石とみられる。X線光源、光学制御、多層膜コーティング、AI解析ソフトといった独自技術群を垂直統合した「Lab to Fab」モデルは、材料解析から工程制御まで一貫支援できる点で他社との差別化を生む。
また、台湾を拠点とするグローバルR&Dネットワークの形成は、米国・東欧の技術チームとの連携を強化し、顧客密着型の技術革新を加速させる狙いがある。川上CEOが強調する「One-of-a-kind global technology company」というビジョンは、単なる分析機器メーカーを超えた“X線テクノロジー主導型ソリューション企業”への進化を意味している。
Rigaku台湾技術中心の開設は、半導体製程計測における日本発技術の国際展開を象徴する戦略的ステップであり、今後のアジア・グローバル市場における競争優位を決定づける拠点となる可能性が高い。

