1118 輝達Nvidiaの台湾AIデータセンター構想と水素燃料電池市場への波及
- Guest
- 11月18日
- 読了時間: 2分
輝達(NVIDIA)は台湾でAIデータセンター建設を計画しており、北士科T17・T18区画に台湾本部を建設予定。建物は「星艦」造型のグリーンビルディングとして再生エネルギーを多用する構想が報じられている。
輝達は水素燃料電池に強い関心を示し、協力企業を通じて関連会議に参加し、設置規定を調査している。
水素燃料電池は高効率・ゼロ排出・短時間補給(3〜5分)を特徴とし、データセンターのバックアップ電源として世界的に採用が進む分野である。
中興電はME2Power方式により、メタノール改質で水素をオンデマンド生成する燃料電池システムを展開。
台達電(Delta Electronics)はCeres Power(英)と2024年に技術ライセンス契約を締結し、燃料電池発電・水電解製水素技術へ参入。
康舒(AcBel)はBloom Energy向けに燃料電池用電源変換器を供給。BloomはAEPと最大1GWの固体酸化物型燃料電池契約を締結。
高力(KHL)は燃料電池Hot Boxを主力とし、年産7,000台体制を計画。主要顧客Bloom Energyは生産能力を1GW→2GWへ拡大予定。
【AI推定】
輝達が本部建設段階から水素燃料電池を組み込む可能性は高く、AIデータセンターの莫大な電力需要に対応する持続可能電源として位置づけられる見込み。
輝達が水素燃料電池を大規模導入すれば、台湾のデータセンター業界にとって“デファクト標準化”の起点となり、他社の導入加速が予想される。
中興電のオンデマンド水素生成はインフラ制約を回避でき、台湾における水素コスト・供給課題へのソリューションとなり得る。
Bloom Energy向け供給を持つ康舒・高力は、米国DC需要拡大とリンクして台湾側サプライチェーンの恩恵を大きく受ける構造となる。
台達電はCeres技術供与により、固体酸化物型(SOFC)・水電解(SOEC)の両領域で事業拡張が期待され、輝達向けを含む大型案件参入余地が高い。
結果として、中興電・台達電・康舒・高力が台湾水素燃料電池エコシステムの中核となり、新たな成長局面に入ると見られる。

