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1128 CMEを巻き込んだデータセンター散熱障害による取引停止

  • Guest
  • 11月29日
  • 読了時間: 2分

2025年11月28日、芝加哥商業交易所(CME)は、同社が利用するCyrusOne資料中心での散熱(Cooling)障害により、通貨・株価指数・大宗商品を含む広範な先物・オプション取引を一時停止した。CMEは声明で「市場は現在停止中であり、復旧に向け対応中」と説明し、再開時には事前通知を行うとしている。


本障害はアジア時間のGlobex市場に直撃し、


米国原油・ガソリン先物

米国公債先物

S&P500/Nasdaq100先物

EBS(外為電子取引)

さらに マレーシア取引所の棕櫚油先物(CME経由で取引)

など、世界的に重要なデリバティブ商品が影響を受けた。


マレーシア取引所も「Globex接続の全デリバティブ商品が影響を受けている」と発表し、CMEと連携して復旧作業を進めている。取引停止により、S&P500先物やNasdaq100先物は価格更新が止まり、EBSでも主要通貨ペアのレート配信が停止した。あるトレーダーは「これは悪夢だ」とコメントしている。


Saxo Market社のCharu Chanana氏は、「年末で流動性が低い中、短期的な取引停止でも米国債・外為・コモディティの価格発見に歪みが生じる」と警告している。


推定|インフラ脆弱性と市場リスクの再認識


今回の障害は、AIサーバ増加によるデータセンター熱負荷の上昇が背景にあり、冷却系統の設計余力が逼迫している可能性が高い。CMEのような金融インフラは冗長化が高度に進んでいるが、それでも単一データセンター内の冷却障害で世界中の取引が停止した点は、次世代トレードインフラの「冷却・電力・冗長化」の重要性が限界点に達しつつある兆候と考えられる。また、AI需要に伴うラック密度上昇・消費電力増大が、他の金融取引所や決済インフラでも同様のリスクを拡大させる可能性がある。


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