1203 台積電TSMC CoWoS増強が牽引するAI半導体需要の拡大
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- 12月3日
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Morgan Stanley(大摩)によれば、2026年のAI半導体市場は「非常に強い」成長を示す見通しである。特に台積電TSMC(2330)のCoWoS先進封裝能力が急拡大しており、2025年予測を再び上方修正し、2026年に月産12.5万片(前回予測10万片)へ25%増とした。これは2024年末の7万片比で79%増に相当する。これを踏まえ、大摩は台積電、聯發科Mediatek、京元電KYEC、信驊Aspeed、世芯-KY Alchip、創意Unichipを「優於大盤」と評価した。
供給側では、輝達(NVIDIA)がCoWoS-L需要を59万片→70万片へ上方修正し、2026年末までにAI GPU売上5,000億美元目標を示す。また特許通訊(Spectrum)対応としてCoWoS-S月5,000片を追加要求している。
博通Broadcomについては、Meta ASICの設計変更でCoWoS-Lが2万片減となるが、Google TPU需要の増加によりCoWoS-S注文が15.5万片→20万片に拡大し、総注文は21万片→23万片へ増加した。
聯發科は台積電および他社供給網支援によりCoWoS-Sが1万片→2万片へ増加。超微(AMD)はサーバー需要の堅調さからCoWoS-Lを1.5万片追加し合計4万片となり、日月光が支援に加わる。
台積電のCoWoS増設により、追加能力は主に輝達・博通、一部聯發科向けに割当。さらに65nm中介層Interposar(CoWoS-S用)を月2万片規模で増強しており、主顧客はGoogle TPUとみられる。また3nmは月2万片の追加余地があり、2025年には月16〜17万片へ再上方修正される可能性がある。これらにより台積電2025年資本支出は480〜500億美元へ増加すると見込まれる。
【AI推定】
台積電のCoWoS増強は、NVIDIA・Google・博通などトップクラウド/AI企業の需要を直接反映しており、2026年のAI半導体市場成長はほぼ確定的と考えられる。特にCoWoS-Sの拡大量はGoogle TPUの仕様変更・高演算化に連動している可能性が高い。また3nm追加投資はAI ASIC・APUの構成比増加に対応するもので、台積電にとってAI特化の設備構造がさらに強まると推測される。

