1210 GoogleのAI眼鏡再参入とAndroid XRサプライチェーンへの波及
- Guest
- 2 日前
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Google は 8 日、来年より 2 種類の AI 眼鏡を投入する計画を発表した。1 つは音声操作を中心とした画面非搭載モデル、もう 1 つはディスプレイ搭載モデルで、いずれも新 OS「Android XR」を採用する。
2013 年に初代 Google Glass を発売し、その後 2015 年に販売中止、2017 年に企業向けモデルを再投入したものの、市場浸透は限定的で、2023 年にすべてのサービスを終了。今回の再参入は、同社が再びスマートグラス市場に本腰を入れる動きとして大きな注目を集めている。
音声特化モデルはスピーカー・マイク・カメラを内蔵し、画面を見る必要がない状況で、Gemini との自然な対話や撮影・情報取得が可能。
表示型モデルはレンズ内のディスプレイで、地図ナビゲーションや即時翻訳などを提示し、最初の製品は来年発売予定。
Bloomberg 記者が試したプロトタイプでは、右眼のみ表示する単眼型と、両眼表示型の 2 種があり、どちらも Google Maps や Google Meet の AR 表示に対応していた。
供給網では、**宏達電(HTC)**が XR 部門の一部と人材を過去に Google へ譲渡しており、技術連携は現在も継続。Google の AI 眼鏡市場復帰による恩恵が期待される。
**驊訊CMEI(6237)**は音訊 IC に強く、米系メーカーの次世代スマートグラスに採用されたとの見方がある。
**英濟Megaforce(3294)**は光学・電気統合モジュールを既に顧客へ出荷しており、関連会社の微型投影技術も相まって、AI 眼鏡での活躍余地が大きい。
**揚明光YoungOptics(3504)・大立光Largan(3008)**は光学レンズを供給し、GIS は光学貼合で複数の AI 眼鏡プロジェクトと協力しており、来年の売上貢献増が見込まれる。
ハードウェアパートナーとしては Samsung、Warby Parker、Gentle Monster を挙げているが、最終製品はまだ公開されていない。また、中国の XREAL と共同開発した AR 眼鏡「Project Aura」も披露され、Android XR と Gemini を搭載した初の消費者向け AR 眼鏡として 2026 年発売予定と説明された。
【AI推定】
今回の発表は、Google が Meta や Apple の XR 競争に再び参戦する明確な意思表示と見られる。音声特化モデルは軽量で消費電力も少なく、スマートフォンの延長として日常利用を狙う「AIウェアラブル」の初期形態となる可能性が高い。
台湾企業は光学・音声処理・貼合など多くの領域を担っており、Android XR の量産が本格化すれば、HTC・英濟・大立光を中心に、Android XR エコシステム全体が再成長局面に入ると考えられる。

